恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】

掃除の時間を知らせるチャイムが鳴り響き、皆が行くべき場所に戻る。
「……凪くん」
私も教室に行かないといけない。
でも、不安が胸に残っていた。
「美月。どうしたの?」
「……少し、話したくて」
凪くんは、ぱぁーっと笑顔になった。
「いいよぉ〜ぉ♡」
私の手を引くと、歩き出す。
「どこ行くう〜?」
「どこでも大丈夫ですが、あのですね」
「どうしたのぉ?」
「えっと、放課後に皆で遊ぶのが不安なんです……」
こんな気持ち、前なら言葉に出来なかった。
今は凪くんに甘えてしまう。
ふわり——
凪くんが腕を伸ばし、私を抱き締める。
凪くんの香りに包まれて、そっと瞼を閉じた。
さっきまでの不安が和らいでいく。
「僕はずっと美月の傍にいるからねっ!」
「……はい。ずっと、隣にいて下さい」
「当たり前〜っ♡
このまま、授業サボっ!」
「あ、それは大丈夫です!
もう、教室に戻りましょう!!」
「え〜っ!?」
教室に戻ると掃除を済ませる。
あっという間に午後の授業が終わり、放課後になった。
靴箱に向かい、上履きからローファーに履き替える。
「迅〜っ!」
凪くんが迅さんの名前を呼ぶ。
迅さんはスマホをしまい、こちらに近付いて来た。
「……で、どこ行く?」
迅さんの言葉に凪くんは目を輝かせた。
「前にゲーセン満喫出来なかったから、もー一回行きたぁい♡」
「……それで良い?」
反対する人は居なく、校舎を出た。
着いた場所は、駅前のゲームセンター。
ほんの少しだけ、嫌な記憶を思い出した。