恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】

眉間に力を込めたまま、トイレに向かい歩く。
逃げるように個室に入り、鍵を閉めた。
一人になった瞬間に力が抜けて、次から次へと涙が溢れ出す。
震える手をポケットに突っ込み、小さな小瓶を取り出した。
カラフルなこんぺいとうを手のひらいっぱいに出すと、慌てて口に運ぶ。
甘い味が口いっぱいに広がって、更に涙が溢れた。
チャイムが鳴り響き、教室に戻る。
授業中に、凪くんと手紙のやり取りをしていた記憶が蘇る。
四時間目の授業が終わり、バッグに手を伸ばした。
「……美月」
久しぶりに私に向けられた、凪くんの声。
「……はい」
「……ご飯食べよう」
「……はい」
二人で歩いて、自販機に向かう。
外は雨がシトシトと降っており、空が泣いているようだ。
「……屋上は無理ですね」
「……よい場所を探そう」
「……はい」
私と凪くんの間に、壁が出来た気がして息が詰まる。