恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】

目的の部屋に着くと、扉をゆっくり開けた。
ズラリと続く本棚には、本がぎっしり並んでいる。
紙の匂い。
誰かがページをめくる、かすかな音だけが静かに響く。


「美月ぃ〜! お喋りしよ!」
凪くんがそう言った瞬間、視線が集まる。
慌てると、人差し指を唇に当てて「シーッ」と小さく声を漏らした。
迅さんは両手で頭を抱えると、凪くんを図書館の隅へ引っ張っていった。
テーブルに向かうと空いた席に座る。
すぐに迅さんが来て、目の前の席に腰を下ろした。静かに本を読み始める。
凪くんが横に来て、腰をかがめた。
凪くんの顔が耳元に近付いて来る。
「……あのね、僕。美月にお手紙かくねぇ」
囁くようにそう言って、私の隣の席に座る。
凪くんはバッグの中から、シャーペンとノートを取り出した。
「……本選んできます」
椅子から立ち上がると、本棚の前に移動した。