第五十六話:絶対の証明、あるいは唯一無二の恋(エルサ・ゼオン視点)
【エルサ視点】「溺愛」の真名、それは……
ガルディニアの王宮が私に注いでくれる『絶対的な溺愛』。
その不条理なほどの熱量のすべてを受け止めた今、私の大人の頭脳は、さらにその奥にある【本質】へと辿り着こうとしていました。
「ゼオン様……。私、ずっと不思議だったのです」
夜の帳が降りた静かな寝室。ゼオン様の逞しい胸の中にすっぽりと収まり、その心地よい心音を耳にしながら、私は琥珀色の瞳を見上げました。
「何がだ?」
私の髪を大きな指先で愛おしそうに梳きながら、ゼオン様が低く甘い声で応じます。
「皆様やゼオン様が私に元手のない贅沢をさせるのは、私が前世と今世で愛されなかったから、その憐れみや義務感による『過保護な補償行為』なのだと……私の脳内はそう処理しようとしていました。ですが、どれほど因数分解を繰り返しても、ゼオン様のこの眼差しだけは、その数式に当てはまらないのです」
ただの哀れみや、義務としての溺愛なら、これほどまでに胸が苦しくなるような熱を帯びるはずがない。
前世の二十五年、今世の十数年、誰からも一人の「女の子」として見られず、ただの便利な道具(マシーン)として搾取されてきた私。そんな私の真っ白な心に、ゼオン様が注ぎ込み続けてくれたもの。
それは、憐れみなどという安っぽい言葉では断じてない。私という存在そのものを、魂の底から欲し、狂おしいほどに狂わせるーー【絶対的な真心と恋心】。
「……気づくのが遅すぎますね。私、大人のくせに、自分のことになると本当に無知でした。ゼオン様……貴方は私を、ただ守りたいのではなく、一人の男として……私に恋を、してくださっているのですね……っ」
その本質を言葉にした瞬間、私の胸の奥から、甘酸っぱくて、切なくて、どうしようもないほどの愛おしさが堰を切ったように溢れ出しました。
愛を知らなかった無垢な少女の心に、今、生まれて初めての「恋心」という眩い色彩が、鮮烈に咲き誇ったのです。
「気づいたなら、もうお前は俺から一生逃げられないぞ、エルサ」
ゼオン様が嬉しそうに目を細め、私の両頬を優しく包み込みました。
【ゼオン視点】理性の完全な崩壊、至宝の「初恋」
「ーー当たり前だ。お前を憐れみや義務でここまで狂おしく抱きしめる男がどこにいる」
エルサの口から紡がれた、初めての「俺の恋心」への理解。
じっと俺を見つめ、琥珀色の瞳を潤ませながら、顔を耳の裏まで真っ赤に染めている。その瞳の奥にあるのは、怯えでも困惑でもない。俺と全く同じ、熱く、甘い【恋の色】だ。
前世と今世、合わせて四十年間、誰の愛も知らずに生きてきた真っ白な至宝が。
今、生まれて初めて、この俺に「恋」をして、一人の無防備な少女として俺の体温を欲している。
(ああ、くそ……。可愛すぎて、本当に頭がおかしくなりそうだ……っ!)
「エルサ。お前が俺にその目を向けたんだ。もう、ただの『甘やかし』じゃ済まさないからな」
「ゼ、ゼオン様……っ?」
俺はエルサの細い身体をベッドへと押し倒し、その小さな両手を頭上で優しく組み伏せた。
見下ろす俺の瞳にあるのは、これまでの過保護な包囲網など生ぬるく思えるほどの、剥き出しの真心と、一人の男としての獰猛な恋心。
「俺がお前を溺愛するのは、お前が誰よりも愛おしくて、俺のすべてを賭けて愛したい、世界で唯一の女だからだ。お前の真っ白な心に、俺のこの重すぎる恋心を、今夜こそ一文字残さず刻み込んでやる」
「ん、ぅ……っ……!」
降らせたのは、これまでで最も深く、熱く、エルサの魂の最奥まで暴くような極上の口づけ。
驚きに揺れる彼女の唇の柔らかさを何度も貪り、吸い上げ、俺の絶対的な恋心(たいおん)で彼女の思考を完全に支配していく。
「は、ぁ……、ゼオン……様……っ、わたし、も……貴方が、好き、です……っ」
キスの合間に、エルサが涙を溢れさせながら健気に紡いだ、初めての「告白」。
その最高に可愛らしく、破壊力抜群の言葉に、俺の理性は完全にメルトダウンを起こした。
これからは、俺の腕の中という名の、世界一熱く、世界一甘やかな【絶対の恋の檻】の中で、俺の真心のすべてに溺れながら、永遠の春を貪り続けるがいい、俺のエルサ。
【エルサ視点】「溺愛」の真名、それは……
ガルディニアの王宮が私に注いでくれる『絶対的な溺愛』。
その不条理なほどの熱量のすべてを受け止めた今、私の大人の頭脳は、さらにその奥にある【本質】へと辿り着こうとしていました。
「ゼオン様……。私、ずっと不思議だったのです」
夜の帳が降りた静かな寝室。ゼオン様の逞しい胸の中にすっぽりと収まり、その心地よい心音を耳にしながら、私は琥珀色の瞳を見上げました。
「何がだ?」
私の髪を大きな指先で愛おしそうに梳きながら、ゼオン様が低く甘い声で応じます。
「皆様やゼオン様が私に元手のない贅沢をさせるのは、私が前世と今世で愛されなかったから、その憐れみや義務感による『過保護な補償行為』なのだと……私の脳内はそう処理しようとしていました。ですが、どれほど因数分解を繰り返しても、ゼオン様のこの眼差しだけは、その数式に当てはまらないのです」
ただの哀れみや、義務としての溺愛なら、これほどまでに胸が苦しくなるような熱を帯びるはずがない。
前世の二十五年、今世の十数年、誰からも一人の「女の子」として見られず、ただの便利な道具(マシーン)として搾取されてきた私。そんな私の真っ白な心に、ゼオン様が注ぎ込み続けてくれたもの。
それは、憐れみなどという安っぽい言葉では断じてない。私という存在そのものを、魂の底から欲し、狂おしいほどに狂わせるーー【絶対的な真心と恋心】。
「……気づくのが遅すぎますね。私、大人のくせに、自分のことになると本当に無知でした。ゼオン様……貴方は私を、ただ守りたいのではなく、一人の男として……私に恋を、してくださっているのですね……っ」
その本質を言葉にした瞬間、私の胸の奥から、甘酸っぱくて、切なくて、どうしようもないほどの愛おしさが堰を切ったように溢れ出しました。
愛を知らなかった無垢な少女の心に、今、生まれて初めての「恋心」という眩い色彩が、鮮烈に咲き誇ったのです。
「気づいたなら、もうお前は俺から一生逃げられないぞ、エルサ」
ゼオン様が嬉しそうに目を細め、私の両頬を優しく包み込みました。
【ゼオン視点】理性の完全な崩壊、至宝の「初恋」
「ーー当たり前だ。お前を憐れみや義務でここまで狂おしく抱きしめる男がどこにいる」
エルサの口から紡がれた、初めての「俺の恋心」への理解。
じっと俺を見つめ、琥珀色の瞳を潤ませながら、顔を耳の裏まで真っ赤に染めている。その瞳の奥にあるのは、怯えでも困惑でもない。俺と全く同じ、熱く、甘い【恋の色】だ。
前世と今世、合わせて四十年間、誰の愛も知らずに生きてきた真っ白な至宝が。
今、生まれて初めて、この俺に「恋」をして、一人の無防備な少女として俺の体温を欲している。
(ああ、くそ……。可愛すぎて、本当に頭がおかしくなりそうだ……っ!)
「エルサ。お前が俺にその目を向けたんだ。もう、ただの『甘やかし』じゃ済まさないからな」
「ゼ、ゼオン様……っ?」
俺はエルサの細い身体をベッドへと押し倒し、その小さな両手を頭上で優しく組み伏せた。
見下ろす俺の瞳にあるのは、これまでの過保護な包囲網など生ぬるく思えるほどの、剥き出しの真心と、一人の男としての獰猛な恋心。
「俺がお前を溺愛するのは、お前が誰よりも愛おしくて、俺のすべてを賭けて愛したい、世界で唯一の女だからだ。お前の真っ白な心に、俺のこの重すぎる恋心を、今夜こそ一文字残さず刻み込んでやる」
「ん、ぅ……っ……!」
降らせたのは、これまでで最も深く、熱く、エルサの魂の最奥まで暴くような極上の口づけ。
驚きに揺れる彼女の唇の柔らかさを何度も貪り、吸い上げ、俺の絶対的な恋心(たいおん)で彼女の思考を完全に支配していく。
「は、ぁ……、ゼオン……様……っ、わたし、も……貴方が、好き、です……っ」
キスの合間に、エルサが涙を溢れさせながら健気に紡いだ、初めての「告白」。
その最高に可愛らしく、破壊力抜群の言葉に、俺の理性は完全にメルトダウンを起こした。
これからは、俺の腕の中という名の、世界一熱く、世界一甘やかな【絶対の恋の檻】の中で、俺の真心のすべてに溺れながら、永遠の春を貪り続けるがいい、俺のエルサ。



