【エリーゼ視点】
ガイルたちとの小競り合いから数刻。私たちは草原を抜けた先にある、切り立った断崖に築かれたレオンの故郷へと足を踏み入れていた。
そこは『ガルハラ』の端、銀狼族の戦士たちが住まう隠れ家のような集落だった。
石造りの堅牢な家々が並び、どこか荒々しくも、家族を慈しむ温かな空気が漂っている。
「……ここが、レオンが育った場所」
私はレオンに繋がれた手を握り直し、周囲をキョロキョロと見渡した。
獣人たちの視線が痛いほど突き刺さる。けれど、そのどれもが、私への敵意というよりは「あのレオンが連れてきた人間の女とは何者だ?」という好奇心と、かすかな畏怖が混ざり合ったものだった。
レオンは私の肩を抱き、まるで獲物を守るように堂々と歩を進めていく。
「驚いたか? 王国の豪華絢爛な公爵邸とは、何もかもが違うだろう」
「ううん。……なんだか、とっても『生きてる』っていう感じがして、素敵な場所だわ」
そう言うと、レオンは嬉しそうに目を細め、私の額に優しく口づけを落とした。
公衆の面前でそんな行動ができるようになったのも、昨夜、私たちが本当の意味で結ばれたからだ。
彼の故郷に連れてこられたこと。それはつまり、私が彼の『正式なパートナー』として認められたということなのだと、改めて実感して胸が高鳴る。
ガイルたちとの小競り合いから数刻。私たちは草原を抜けた先にある、切り立った断崖に築かれたレオンの故郷へと足を踏み入れていた。
そこは『ガルハラ』の端、銀狼族の戦士たちが住まう隠れ家のような集落だった。
石造りの堅牢な家々が並び、どこか荒々しくも、家族を慈しむ温かな空気が漂っている。
「……ここが、レオンが育った場所」
私はレオンに繋がれた手を握り直し、周囲をキョロキョロと見渡した。
獣人たちの視線が痛いほど突き刺さる。けれど、そのどれもが、私への敵意というよりは「あのレオンが連れてきた人間の女とは何者だ?」という好奇心と、かすかな畏怖が混ざり合ったものだった。
レオンは私の肩を抱き、まるで獲物を守るように堂々と歩を進めていく。
「驚いたか? 王国の豪華絢爛な公爵邸とは、何もかもが違うだろう」
「ううん。……なんだか、とっても『生きてる』っていう感じがして、素敵な場所だわ」
そう言うと、レオンは嬉しそうに目を細め、私の額に優しく口づけを落とした。
公衆の面前でそんな行動ができるようになったのも、昨夜、私たちが本当の意味で結ばれたからだ。
彼の故郷に連れてこられたこと。それはつまり、私が彼の『正式なパートナー』として認められたということなのだと、改めて実感して胸が高鳴る。


