連れて来られたのは屋上で、校舎裏ではなかった。そうなんだ。屋上versionもあるのね。
私が感心して周囲を見回していると、取り巻きの一人が唐突に私を突き飛ばした。
「ちょっと! カーヴィス殿下に汚い手で、近付いたでしょう? こちらの完璧な公爵令嬢であるルチル様との、婚約解消を願ったとか? 今すぐに取り消しなさい!」
「そうよ! 子爵令嬢の分際で!」
「あまりにも、身の程知らずだわ!」
固い床の上で尻もちをついたままで彼女たちを見上げ、私はこれが噂の……! と、感動していた。
乙女ゲームオタクとしては、数多のこういうシーンを見て来たけれど、リアルの世界であまり見たことはない。ましてや、体験したこともなかった。
「……クラレンス子爵令嬢。悪いことを言わないわ……殿下と婚約するという話を取り消しなさい。王妃は貴女には、身が重いでしょう?」
「……その通りです! 私には無理です! 王太子様との婚約、辞退させていただきます!」
ルチル様の言葉に喰い気味に同意した私に、彼女たちは驚いた表情を見せていた。
「……は? なにを?」
「……どっ……どういうことなの?」
私が感心して周囲を見回していると、取り巻きの一人が唐突に私を突き飛ばした。
「ちょっと! カーヴィス殿下に汚い手で、近付いたでしょう? こちらの完璧な公爵令嬢であるルチル様との、婚約解消を願ったとか? 今すぐに取り消しなさい!」
「そうよ! 子爵令嬢の分際で!」
「あまりにも、身の程知らずだわ!」
固い床の上で尻もちをついたままで彼女たちを見上げ、私はこれが噂の……! と、感動していた。
乙女ゲームオタクとしては、数多のこういうシーンを見て来たけれど、リアルの世界であまり見たことはない。ましてや、体験したこともなかった。
「……クラレンス子爵令嬢。悪いことを言わないわ……殿下と婚約するという話を取り消しなさい。王妃は貴女には、身が重いでしょう?」
「……その通りです! 私には無理です! 王太子様との婚約、辞退させていただきます!」
ルチル様の言葉に喰い気味に同意した私に、彼女たちは驚いた表情を見せていた。
「……は? なにを?」
「……どっ……どういうことなの?」



