悪女の代行を演じたら氷の御曹司に永久就職⁉〜お見合い破談に大失敗!私は彼に丸め込まれ溺愛されてます~

問題はそこ。
そこまで彼が固執する理由を知りたい。

「3度目の食事くらいは行っても良かったんじゃないか?理由聞くためにも」

「そんな~!もう断ったもん…ホントに胃潰瘍になりそう」

「いくらでも作戦会議に付き合うよ。だから頑張れ!」

健太が私の頭をポンポンと叩き満面の笑みを浮かべる。
“他人事だと思って!”と言いたいけど色々相談とかバイトを紹介して金銭面でも助けてくれた健太に恩はある。

「もう少し足掻いてみる。終わったらいつものご褒美ちょうだいね」

上目遣いをプラスして健太に言うと「分かった、あのホテルでだろ?」と全部分かってくれる。
あのホテルとは世界的にも有名なアンナグランデリゾートでのバイト終わりの祝杯。

仕事終わりに飲むお酒は格別!
それが私への報酬とは別のご褒美。

「お前、その前にバレなきゃ良いけどな」

バレて彼の逆鱗に触れて解雇されるのは勘弁。
やっと両親を楽させて上げられるかも知れないのに今ここで全部を無駄にするわけにはいかない。
だったら気長に彼との根気比べして私に飽きてくれるのを待つのも有り!

「そんな簡単にバレるわけないし!」

健太の不吉な言葉に軽く睨んで私はココアにシロップ2個入れて悩みは別として甘々ココアを幸せな気持ちで味わった。

「ご褒美ね」

背中越しの大きな花瓶の後ろにアッシュブロンズの髪を崩しカジュアルなジャケットを羽織った彼が居るとは知らずにのんきにケーキまで頬張ってた。