通常ならば城で開かれる夜会は深夜から早朝にかけて、踊り明かすのだけど、今回は王太子殿下が婚約者へ婚約破棄を宣言とするという大変な騒ぎがあった。
途中でお開きとなってしまったのかもしれない。
そんな当事者の姿を見て、さりげなく視線を外す人、あからさまに顔を背ける人、逆に興味津々の好奇の視線を向ける人、反応は様々だったけれど、先ほど婚約破棄を宣言された公爵令嬢を見て、一様に驚いているようだ。
おそらくは、会場を出てから泣いて帰ったと思われたはず……ええ。私本人だって、そのようにさっさと帰れば良かったと後悔しております……!
貴族らと同じ進行方向へ進むしかない私は、ドレスの裾を両手で持って、馬車停めへと足早に急ぐことにした。
これは、お行儀が悪いと言われてしまっても仕方ないわ。私は婚約破棄された直後なのよ。異常事態なのだから、少しは無作法は許して欲しい。
私を追い掛けるように、男性の声が聞こえた。
「……お待ちください。シュターデ公爵令嬢」
待つわけがないわ。私は声を無視して、先を急ぐために歩みを速めた。
途中でお開きとなってしまったのかもしれない。
そんな当事者の姿を見て、さりげなく視線を外す人、あからさまに顔を背ける人、逆に興味津々の好奇の視線を向ける人、反応は様々だったけれど、先ほど婚約破棄を宣言された公爵令嬢を見て、一様に驚いているようだ。
おそらくは、会場を出てから泣いて帰ったと思われたはず……ええ。私本人だって、そのようにさっさと帰れば良かったと後悔しております……!
貴族らと同じ進行方向へ進むしかない私は、ドレスの裾を両手で持って、馬車停めへと足早に急ぐことにした。
これは、お行儀が悪いと言われてしまっても仕方ないわ。私は婚約破棄された直後なのよ。異常事態なのだから、少しは無作法は許して欲しい。
私を追い掛けるように、男性の声が聞こえた。
「……お待ちください。シュターデ公爵令嬢」
待つわけがないわ。私は声を無視して、先を急ぐために歩みを速めた。



