「そもそも、ベロニカは僕の婚約者であるはずでした。エドガルドは妾腹で、僕は正妃の息子なのですから、継承権が元に戻っただけです」
「……そうだな。クラウス、あれだけ王位を継ぎたくないと言っていたのに、どういう心変わりだ?」
確かに、このまま『王の騎士』の一人として、生きていった方が楽なのだろうと思っていた。
国王は常に国民の命という重圧を背負い、何かを生かせば何かを切り捨てるような政治を行う必要がある。
王位などは欲しいと思ったこともなく、半分血の繋がった兄エドガルドがもう少しまともな男であれば、すべて任せて楽に生きたかったのが本音なのだ。
だが、エドガルドが王となる未来はもうない。
ベロニカを王妃とするならば、エドガルドは早々に臣籍降下させることになるだろうし、僕と彼女が中心となる貴族社会の中で、どれほど肩身の狭い思いをすることになるのだろうか。
なにもかも、すべて自業自得なのだが。
「そうですね。公爵令嬢ベロニカと結婚するために一騎士ではいけないと言うのなら、そうするだけです……屈託のない笑顔が曇り始めて、もう二年も経ちましたから」
「……そうだな。クラウス、あれだけ王位を継ぎたくないと言っていたのに、どういう心変わりだ?」
確かに、このまま『王の騎士』の一人として、生きていった方が楽なのだろうと思っていた。
国王は常に国民の命という重圧を背負い、何かを生かせば何かを切り捨てるような政治を行う必要がある。
王位などは欲しいと思ったこともなく、半分血の繋がった兄エドガルドがもう少しまともな男であれば、すべて任せて楽に生きたかったのが本音なのだ。
だが、エドガルドが王となる未来はもうない。
ベロニカを王妃とするならば、エドガルドは早々に臣籍降下させることになるだろうし、僕と彼女が中心となる貴族社会の中で、どれほど肩身の狭い思いをすることになるのだろうか。
なにもかも、すべて自業自得なのだが。
「そうですね。公爵令嬢ベロニカと結婚するために一騎士ではいけないと言うのなら、そうするだけです……屈託のない笑顔が曇り始めて、もう二年も経ちましたから」



