大型犬男子は、今日も私を甘やかす

ふと、今朝のことを思い出す。

「今日、パン屋に来たのって偶然?」

そう聞くと、陸斗は首を横に振った。

「いや。彩葉のお母さんが教えてくれて」

「そっかぁ」

お母さんなら、話していても不思議じゃない。

「迷惑掛けてない?」

少しだけ申し訳なさそうに聞かれて、私は慌てて首を振る。

「全然! 売り上げにもなるし、嬉しいよ!」

「なら良かった」

陸斗はそれだけ言って、小さく頷いた。