大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

境内を歩いていると、ひときわ大きな木が目に入る。

「……大きい」

見上げても、どこまで続いているのか分からない。
樹齢何百年、何千年もの時間を生きてきたその姿に、自然と息を飲む。

「すごいね」
「この木の周りを一周すると、願いが叶うって言われてるらしい」
「じゃあ、回らなきゃ」

二人でゆっくり歩く。そして、そのあと拝殿へ向かう。
拝殿に着くと、お賽銭を入れて手を合わせる。
ずっと陸斗と一緒にいられますように――。
私の願いは、それだけだ。