大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

バタバタしていて、すっかり忘れていた。
私、海に入るのは初めてだ。
最初は恥ずかしかった水着姿も、いつの間にか少しだけ慣れてきた。

慣れって、すごい。

「一緒に海、入りたいかも……」

そう呟くと、陸斗が嬉しそうに笑った。

「行こう」

海へ目を向けると、砂浜にはたくさんの人がいて、夏らしい賑わいに包まれていた。

「人、多いね」
「まだ午前中なのにな」

泳ぐというより、波打ち際で遊ぶくらいになりそう。
――まあ、どうせ私は泳げないんだけど