大型犬男子は、今日も私を甘やかす【完】

部屋に戻ると、それぞれのベッドに横になった。
真っ暗な中、波の音だけが静かに響いていて、まるで海の上に浮かんでいるみたいだった。
波の音に耳を澄ませていると──

「彩葉、起きてる?」
「起きてるよ」
「……何もしないから、一緒に寝ていい?」

心臓がどくりと跳ねる。
そんなことをされたら、きっと眠れなくなる。それでも、すぐ近くに陸斗を感じていたかった。
少しだけ沈黙が落ちる。

「……いいよ」

部屋の空気が一気に近くなる気がした。
ベッドがきしむ音がして、布団がわずかに揺れる。