大型犬男子は、今日も私を甘やかす

「陸斗?」

「まだ?」

返ってきた声に、思わず笑ってしまった。

姿は見えないのに、ドアの前で少し拗ねたように待っている陸斗の姿が、簡単に想像できた。

ドアの前に座り、酎ハイをぐいっと喉へ流し込む。

「なんか、子供の頃思い出さない?」

「そう?」

口調は相変わらず素っ気ない。

でも、こうしてドアの前で待っている姿を想像すると、やっぱり大型犬みたいで可愛い。

「陸斗。ずっと、私のこと待ってたよね?」

「覚えてない」

「子供の頃の話だよ?」

「……覚えてないことにしとく」