大型犬男子は、今日も私を甘やかす

着いた場所は、それほど遠くなかった。

目の前にあったのは、黒を基調とした落ち着いた雰囲気の焼肉店。

高級感があって、思わず足が止まってしまう。

「……ここ、高そう」

思わず小さく呟いてしまった。

「そうでもない。でも、飯代くらい俺が出す」

「いや。そこは、ちゃんと!」

陸斗は小さく笑うと、そのまま店の中へ入っていった。

一見するとマイペースに歩いているように見える。

それでも、時折振り返って、私がちゃんとついて来ているか確認してくれていた。

その何気ない優しさに、胸が少しだけ温かくなる。