大型犬男子は、今日も私を甘やかす

予約があるからか、陸斗はそこにいた。

ドアを開けて、「いらっしゃいませ」と声をかけながら頭を下げる。

今日は接客担当もいるため、すぐに作業場へ戻った。

パンの成形をしているうちに、あっという間に上がり時間になった。

今日はなんだか、家に帰るのが楽しみで、自然と足早になる。

少し前まで、そんなふうに思うことなんてなかったのに。

そう思うと、少しだけ嬉しかった。

きっと、私の方が陸斗より帰りが早い。