大型犬男子は、今日も私を甘やかす

元々作る分と予約分を合わせた数のパンを、一つずつ成形していく。

朝のこの時間帯は、店には私一人しかいない。

誰とも言葉を交わさないまま続く作業が、時々少しだけ寂しく感じることもあった。

でも、二時間後にはバイトが二人来る。

あまりにシーンとした薄暗い売り場に、少しだけ不気味さを感じてしまって。

私はスマホを取り出すと、大好きな音楽を流しながら作業を続けた。

あっという間に時間は過ぎて、開店時間になった。

もしかして、もう並んでいるのではないかと少しだけ期待しながらドアへ向かう。