伝説の『姫』。現在、地味子Aとして潜入中!

「…」

日の当たらない三階を俺はいつものようにただ歩いていた

そういえば…

脳裏に1つの書類がふと、浮かぶ

…" あいつ "の報告書だと、新しい転入生が2人入ったとか行ってたな…

『迷ってしまって。』

脳裏に1つの声が浮かんだ

俺の気配に気が付いた様子を見せた癖に、下手な演技でシラを切る女。

しかもあの場所に踏み込んだ厄介者。

…女の癖に。

変に脳裏に残るそいつは、俺にとって最悪の印象しか無かった。

忘れろ。と頭から記憶を消していた時、前から人の気配がする

俺の知り合いの気配ではない…だとすると、他の暴走族だろうな。

興味ないが。

そう思いながらそいつの横を通り過ぎようとした瞬間だった

「あのぉ…」

「っ!」

見知らぬ女に腕を掴まれる

…やめろ

「実は私…レン様のお部屋に行きたいんですけどぉ…迷っちゃって…」

やめろ

何も聞きたくない

「ご案内して頂けませんか…?」

うるさい

甲高い女の声

思わず耳を塞ぎたくなる

女のキツイ香水の作り物の匂いが鼻につく

…気持ち悪い…

「そしたら貴方にも" お礼 "を…」

ニタァ…と気味の悪い笑みを浮かべるその女

頼むから消えてくれっ…

「っ…俺に近づくな」

「!」

俺の殺気を交えた威嚇に怖気付いたのか、逃げていく女

っ…くそ…っ!

…最悪だ…。