伝説の『姫』。現在、地味子Aとして潜入中!

…ここ…だよね。

私は1人、輝弥くんと来たあの3階に来ていた。

情報管理部の人に見せてもらったあの防犯カメラ映像には、この場所の三階の奥の部屋の内どこかの部屋が映っていた。

そこにチラッと一瞬、人影が映ったのだ。

監視カメラの位置からして、多分ここら辺の部屋のはず…

すると、扉がカタッと揺れた



気配を押し殺して扉を少し開ける

…誰もいない…?

気配は無い。

でも、何かが…

「誰だ」

ビクッ

「っ!」

気配が、なかった…。

目の前には扉。

後ろには人。

逃げ場がない…っ

「なんでここに来た」

「…迷ってしまって。」

落ち着け。

気配でわかる。

この人はきっと、強い。

私の今まで見てきた中でも、最もといっていい。

目的を悟られるな。

「さっさと出ていけ。
そして俺にもう二度と近付くな。」

その瞳には、殺気が込められていた。

…大丈夫。

貴方のように殺気を向けてくる人は、ずっと昔から慣れているから。

…それにしても…。

この人、確か転校してきた時に前を通り過ぎた人…だよね。

あの時も感じた。

一体…何者…?

不安な感情を抱えながら、私は1人その場所を去った

「…。」