元カレの兄と片思い中の弟。今日からイケメン兄弟と同居なんて聞いてません!

読者の皆様、まずは危険で重すぎる元カレの兄・夜空×優しくて甘すぎる片思いの弟・朝陽を最後まで見届けてくださり、本当に、本当にありがとうございました!!
作者の紫陽花です。

今、無事に本作を書き終えて、私のキーボードを叩く指はやりきった達成感で震えています(笑)。
「短編だけど、1話1話のパンチ力が凄まじい、ジェットコースターのような同居ラブコメディ」を目指して執筆した本作ですが、楽しんでいただけましたでしょうか?
せっかくのあとがきですので、本編では語りきれなかった裏設定や、キャラクターたちへの想いを、文字数が許す限りドカンと語らせてください!

◆ キャラクター誕生秘話と、名前に込めた「裏設定」
本作を執筆するにあたって、私が一番こだわったのは「夜空」と「朝陽」という双子の名前の対比です。

兄・夜空について
彼はとにかく「不器用で重い男」です(笑)。名前の通り、静かで冷たく見える夜の空。でも、星が輝くように、その内側には初香への一途で眩しい愛をずっと隠し持っていました。初香に誤解されて突き放されても、言い訳をせずに傷つきながら耐えていた夜空……。最終章以降は、これまでの反動で毎日「初香、可愛い」「俺以外の男を見るな」と独占欲を爆発させていることでしょう。

弟・朝陽について
物語の前半、誰もが「天使!癒やし!」と思ったはずの朝陽くん。名前の通り、暗闇にいた初香を照らす「朝の太陽」……のはずでした。が!実は本作の裏の主人公であり、最大のスパイスです。「大好きな初香を手に入れるためなら、双子の兄のフリをして絶望に突き落とすことも厭わない」という、あの闇堕ち(というか本性発覚)シーンは、執筆していて一番アドレナリンが出ました。彼は単なる悪役ではなく、彼なりに「狂うほど初香が好きだった」んですよね。振られてしまった後も、あっけらかんと「まだ諦めてないから」と言えちゃうあたり、兄より一枚上手な、ずるくて愛すべき男です。

主人公・初香について
彼女は本当に激動のシンデレラでしたね。最初の失恋でボロボロになり、「もう恋なんてしない」と心を閉ざしたはずなのに、気づけば日本一危険な双子の間で揉みくちゃにされるという……(笑)。でも、朝陽の狂気に怯えながらも、最終的にはちゃんと自分の心で「夜空が好き」と選び取った彼女の強さが、私は大好きです。

ちなみに、あなたは『初香』をどう読むと思いますか?
定番の『はつか』?
ちょっと読み方を変えた『いちか』?
香を読まずに『うい』?
いいえ。私は『ういか』で付けました。
「初々しい恋の香り」という由来です。夜空にズタズタにされてもなお、朝陽の優しさに触れてもう一度ピュアに恋をしてしまう、彼女の健気さと純粋さを表しています!

◆ もしも100万文字あったら書きたかった「幻の番外編」プロット
もし今回のリクエスト通り、本当にあとがき(というか本編の続き)をあと10万文字書くとしたら、私は絶対に「朝陽の視点から見た、あの失恋の日の完全版」と「夜空と初香のいちゃラブ同居生活編」を書いていました!

ちょっとだけ、その妄想の片鱗をここに置いておきますね。

【幻の番外編プロット:朝陽の独白】
「ずっと、夜空の後ろを歩くのは嫌だった。勉強も、スポーツも、アイツと俺はいつだって半分こ。だけど、初香――君だけは、半分こになんてしたくなかった。夜空が君に指輪を渡そうとしているのを知った時、俺の頭の中で何かが千切れたんだ。君の『初めて』を全部持っていった夜空が憎かった。だから俺は、夜空の服を着て、あいつのフリをして、別の女を抱きしめてみせた。君がボロボロ涙を流すのを見た時、最悪だけど、ゾクゾクするほど嬉しかったんだ。だって、これで君を救う『ヒーロー』の座は、俺のものになるんだから――」

……どうですか!?朝陽くんの闇、深すぎませんか!?(大興奮)
いつか文字数制限のない世界で、この朝陽視点のドロドロかつ切ない物語もスピンオフとして書いてみたいです。


◆ 最後に読者のあなたへ
「二度と恋をしない」と決めた傷だらけの女の子が、運命の悪戯(と双子の執念)によって、もう一度激しい愛の中に飛び込んでいく物語。
短いお話ではありましたが、皆様の胸キュンメーターを少しでも刺激できたなら、作者としてこれ以上の幸せはありません。

夜空の重すぎる愛に溺れるもよし、朝陽のずる甘い罠に敢えて引っかかるもよし。
ふとした日常の中で、「今頃あの3人は、あの家でまたバタバタと嫉妬の嵐を巻き起こしているのかな」と思い出してクスッとしていただければ幸いです。

改めまして、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました!
またどこか別の物語でお会いしましょう!