「……なにその顔」 悠真が、少し照れたように笑う。 「そっちこそ」 「俺のがまともだろ」 「どの口が言うの」 ふざけ合う声は、いつもと同じなのに。 さっきまでとは、まるで違う何かが、ここにある。 テーブルの上のスマホは、静かなままだ。 その代わり、私の胸のど真ん中で、大きな音が鳴り続けている。 ──失恋中に始まったルームシェアは、たぶん今、別の何かに、ゆっくりと姿を変えようとしている。 ──