彼らの夏が終わる

 放課後の体育館。メイサは男子五人が練習する様子をじっと見つめながら、ノートへメモを取っていた。

 愛香は指示を出したり、ボールを出したりと駆け回っている。


「まなちゃん、白石って肩周り硬い?」

「あー、それ、中学の終わりくらいからかな。いきなり背が伸びて……」

青川(あおかわ)、変な癖ついてるね」

「ど、どれ?」

茶野(ちゃの)は悪くないけど体力がないな」

「そうかも、瞬発力はあるけど続かなくて」

「……黒杉は焦り過ぎ」

「うん……ずっと言ってるんだけど」


 愛香はメイサの観察力に感心しながら、一つひとつ答えていった。

 最後にメイサは、額に汗をにじませながら必死に練習についていく藤也へ目を向けた。


「まなちゃんの目から見て、藤也はどう?」

「んー……悪くは、ない」

「だよね。よしよし、頑張ってもらおう」


 メイサは満面の笑みを浮かべると、さらさらとノートへ何かを書き始めた。

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