須藤藤也はメイサに手を振ったあと、中庭にやってきた。
ずらりと並ぶ花壇の周りでは、園芸部員たちが汗を流しながら作業を続けていた。虫を取り除き、脇芽を間引き、水やりの様子を確かめるなど、やるべきことはいくらでもある。
藤也はあちこちで指示を出して回っていたが、炎天下では歩くだけで額から汗が次々と流れ落ちた。
「柳-、校門の苗の様子どう?」
スコップとゴミ袋を持ってやってきた副部長の柳に、藤也は声をかけた。
「ものによる。マリーゴールドはいいけど、ヒャクニチソウが虫だらけになった」
「えー、見に行く?」
「隙間空けて薬撒いて様子見するから、大丈夫。他の場所は?」
藤也は手にしていたメモを柳に見せる。
「ま、他は大丈夫。中庭は草野先輩いるし、裏門は世菜がいるし」
「あー、裏門は一年が一人か……誰か回したいけど……無理だな、人が足りない。しかも世菜ならなんとかしてくれる気がする」
「そうなんだよ。ま、俺がたまに様子見に行くから、柳も気にかけてやって」
「はいよ。須藤は世菜に厳しいな」
「任せたら任せただけ働いてくれるから、つい」
藤也はそう言って苦笑したが、口にした言葉が父親からよく言われるものと同じだと気付いた。
「……パワハラになる前に止めるわ」
「そうしてやんな。世菜、溜め込むから」
柳は笑いながら、再び校門の花壇へ戻っていった。
藤也は照り返しの強い校庭へ戻ると、忙しく動き回る部員たちへ次々と声をかけに向かう。
***
ずらりと並ぶ花壇の周りでは、園芸部員たちが汗を流しながら作業を続けていた。虫を取り除き、脇芽を間引き、水やりの様子を確かめるなど、やるべきことはいくらでもある。
藤也はあちこちで指示を出して回っていたが、炎天下では歩くだけで額から汗が次々と流れ落ちた。
「柳-、校門の苗の様子どう?」
スコップとゴミ袋を持ってやってきた副部長の柳に、藤也は声をかけた。
「ものによる。マリーゴールドはいいけど、ヒャクニチソウが虫だらけになった」
「えー、見に行く?」
「隙間空けて薬撒いて様子見するから、大丈夫。他の場所は?」
藤也は手にしていたメモを柳に見せる。
「ま、他は大丈夫。中庭は草野先輩いるし、裏門は世菜がいるし」
「あー、裏門は一年が一人か……誰か回したいけど……無理だな、人が足りない。しかも世菜ならなんとかしてくれる気がする」
「そうなんだよ。ま、俺がたまに様子見に行くから、柳も気にかけてやって」
「はいよ。須藤は世菜に厳しいな」
「任せたら任せただけ働いてくれるから、つい」
藤也はそう言って苦笑したが、口にした言葉が父親からよく言われるものと同じだと気付いた。
「……パワハラになる前に止めるわ」
「そうしてやんな。世菜、溜め込むから」
柳は笑いながら、再び校門の花壇へ戻っていった。
藤也は照り返しの強い校庭へ戻ると、忙しく動き回る部員たちへ次々と声をかけに向かう。
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