王は晩年、怒鳴るようになった。
幾年重ね、出来上がった世界の安定を欲し、
未知未体感は徹底的に排除していた。
あるとき王子が囲碁に誘ってきた。
バチンと響いた王子の碁石は初手天元に。
その一手は自由であり、
今は何者でもないが決意宣言。
王に汗が滲む。
王は自国のためにと次の一手が打てなかった。
(了)
幾年重ね、出来上がった世界の安定を欲し、
未知未体感は徹底的に排除していた。
あるとき王子が囲碁に誘ってきた。
バチンと響いた王子の碁石は初手天元に。
その一手は自由であり、
今は何者でもないが決意宣言。
王に汗が滲む。
王は自国のためにと次の一手が打てなかった。
(了)



