振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。

先生の声が響く。

「班ごとに文化祭準備進めるぞー」

黒板に名前が書かれていく。

教室が一気に動き出す。

(篠宮くんー!これ一緒にやらない?)

「…樹任せた。」

「おい…ったく」

声をかけてくる女子に目を向けず
その中で、俺はただ窓の外を見ていた。


頭の中は澪ちゃんでいっぱい。


忘れたことなんて1度もない。

嫌いになることも出来なかった。


だから、また会えるなんて本当に思ってなかった。

だからまた会えたあの日——

心臓が変な音を立てた。

「澪ちゃん」

自然と口から出た名前。

全部戻った気がした。