振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


昼休み。

「光、文化祭楽しみだな?」

クラスの男子が声をかけてくる。

「別に」

即答。

「えーなんでだよー!」

「だるい。」

「でもこの前カラオケに居た東高の人居るんだぞ」

「……。」

一瞬、間が空く。

「お前絶対気になってるじゃん!」

「興味ない。」

そう言いながら、窓の外を見る。

興味なんてない。

はずなのに。

頭の中には、あの顔ばかり浮かぶ。

少し俯いたときの顔。

驚いたときの目。

カルピスを渡したときの、小さな「ありがとう」と

「篠宮先輩。」

その呼び方。

それが一番、胸に残っている。