振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


もう二度と会えないんだろうな…。

そう思っていた。

だから今日だって、ただ人数合わせのカラオケに行くだけだと思っていた。

正直、乗り気じゃなかった。

しかも知らない人と騒ぐのは得意じゃない。

樹に何度も「たまには付き合え」と言われて、渋々来ただけ。

……でも来てよかった。

まさか、こんな奇跡が待ってるなんて思わないだろ。

カルピスのボタンを押す。

手に取ると、ひんやりとした冷たさが伝わる。