振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


「これ、一生自慢できる。」

「飾らないで、ちゃんと食べてくださいね?」

「あ。」

光くんはチョコを一つ手に取ると、私の前へ差し出した。

「……あーん。」

「え?」

「澪ちゃん、食べさせて。」

「ここ外ですよ!?」

「いいもん。」

「よくないです!」

真剣な顔で言われて、思わず笑ってしまう。

すると光くんは少しだけ身を寄せて、小さく笑った。

「じゃあ。」

「?」

「帰って二人きりになったら、お願いしてもいい?」