振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


「澪ちゃんが作ってくれたから。」

その一言だけで、胸がいっぱいになる。


食後はケーキ。

「メリークリスマス。」

「メリークリスマス!」

フォークを合わせて笑い合う。

甘いケーキを食べながら、何気ない話をする。

それだけなのに、幸せだった。

ふと、光くんが口を開く。

「ねぇ澪ちゃん。」

「はい?」

「ちょっとだけ目つぶって。」

「え?なんですか?」

言われるまま目を閉じる。

すると。

手首に、ひんやりとした感触。

「もういいよ。」

目を開けると、そこにはシンプルで可愛いブレスレットが輝いていた。