振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


寒くないかな。

変な人に声掛けられたりしてないかな、

「やっぱり待たせちゃうな……。」

小さく呟く。

そんなことを考えているうちに、ようやく委員会が終わった。

「終わったー!」

「お疲れー!」

周りの生徒たちが帰り支度を始める。

俺も急いで鞄を持って外へ飛びだした。

すると

「篠宮くん。」

前の方から知らない女子に呼び止められた。


「今日よかったら一緒に駅まで帰らない?」

「クリスマスマーケットも行こうよ!」

思わず息を呑む。

そんな二人を見て、表情を変えないまま口を開いた。


「……無理。」

その一言だけだった。

「今日は大事な約束があるから。」

今は一秒でも早く会いたい人がいる。