振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


「と、取ってくる。」

「咲大丈夫?一緒に行くよー!」

慌てて立ち上がる。

「ううん大丈夫!私、1人で、」

「いやいいよ。」

篠宮先輩はもう立ち上がっていた。

「澪ちゃん何飲む?」

「え……?」

昔と同じ。

優しい声。

私は戸惑いながら答える。

「……カ、カルピス。」

「分かった。」

そう言って部屋を出て行く光。

その瞬間。

部屋の空気が止まった。

「……え?」

「ねぇ今の見た?」

「篠宮くん、自分から?」

「女子の飲み物取りに行った?」

ざわざわと声が広がる。

咲も驚いたように私を見る。