振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


じゃあどうして私には、

その瞬間。

頭の中に、光くんの優しい笑顔が浮かんだ。

『澪ちゃん、無理しないでね。』

『寒くない?』

『大丈夫?』

いつだって。

自分のことより私のことを優先する人。

(……もしかして。)

心配をかけたくなくて。

だから、あえて連絡しなかったのかな。

優しい光くんなら。

そんなことを本気で考えそうだ。

「もう……。」

思わず小さく笑ってしまう。

優しい。

優しすぎる。