「じゃあ次、誰歌うー?」 部屋の空気はさっきまでと変わらず賑やかだった。 笑い声。 音楽。 マイクを回す声。 みんな楽しそうにしている。 ……なのに。 私だけ、時間が止まったままだった。 (篠宮先輩だ……。) さっきまで”もう会うことはない人”だった。 それが今は、同じ部屋にいる。 しかも目の前。 緊張でジュースを持つ手に力が入る。