振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


「……好きっ。」

今度は、はっきり。

光くんは少しだけ目を細めて。

やっと、笑った。


「うんっ」

たったそれだけ。

なのに全部許されたみたいで。


光くんは、今度はゆっくり手を伸ばす。

でもまだ触れない。


「じゃあさ」

少しだけ照れた声。

「俺からも伝えていい?」

私は小さく頷いた。


光くんは、まっすぐ私を見て。


「俺も澪ちゃんのこと、ずっと大好きだよ。」

風が、もう一度吹いた。


今度は優しい風だった。