振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


呼ばれた声が、優しくて。


それだけで胸が痛くなる。


私はその場で、小さく頭を下げた。


「……ごめんなさい」


光くんが少しだけ目を見開く。


「え?」


「まず、ちゃんと光くんにあの日のことを謝りたくて」


声が少し震える。

でも止めたくなかった。


「中学の時……私、光くんの気持ちをちゃんと見ないまま、一方的に別れを告げて離れました。」


光くんは何も言わない。

ただ、静かに聞いている。


「光くんが悪いわけじゃなかったのに、私が勝手に怖くなって……」


喉が詰まる。


それでも続けた。


「光くんはかっこいいし、モテるし、他の女の子にも告白されるのも当たり前なのは分かってたのに。どんどん自分の気持ちに自信がなくなっていって。」

一度、息を吐く。


「……それに、私、たぶんめちゃくちゃ嫉妬してました」


その言葉を口にした瞬間、心臓が大きく鳴った。