振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


「可愛いね、もう」

(それやめてぇ……!)

でも、その言い方が優しくて、余計にドキドキする。

光くんは自然に手を差し出してくる。

「行こっか。迷子になるから手繋ご」

迷う時間もなく、その手を取る。

指が絡む。

昨日より、少しだけ自然に。

でも心臓は全然慣れてくれない。

駅のホームへ向かいながら、光くんがぽつりと言う。