振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


(ほんとこの人……)

こっちが緊張してるの分かってるのか分かってないのか。

でも確実に、“会うの楽しみにしてる人の文章”だった。

そのとき。

後ろから声。

「澪ー」

振り向くと、咲が走ってきた。

「やっぱここにいた」

「……咲」

咲は私の顔を見るなり、すぐニヤッとする。

「なにその顔」

「え?」

「絶対篠宮先輩でしょ」

「ち、違うし……」

即否定したのに、咲はスマホをちらっと見る。