振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


放課後。

私は教室で一人、スマホを開いた。

「調べるって言っても何を調べるんだ私は……。」

学校も学年も制服も何もわかんないのに。

そういえば、篠宮先輩のスマホちらっと見えたけど相手の顔は確認出来なかったな。

「……やっぱり分かんないか。」

小さくため息をつく。

すると、ふと樹くんの言葉が頭をよぎる。

そういえば前に、

『東高の子だよ。』

ちらっと聞いたものだけど、あれが確かなら、それしか分からない。

だったら。

東高に行くしかない!

「直接、会いに行こう。」

朱里は静かに立ち上がった。

その瞳には、もう迷いはなかった。

その放課後、一人の少女が東高校へ向かい始める。

まだ誰も知らない、新しい出会いのために。