振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。

早乙女朱里side

あぁ、今日も篠宮先輩だめだったか。

私は制服の袖で涙をそっと拭った。

「……私のなにがだめなんだろ。」

まだ何も始まっていないのに。

篠宮先輩の心には、最初から誰かがいた。

しかも。

二年間も忘れられないくらい、大切な人。

そんな相手に勝てる自信なんて、どこにもなかった。

それでも。

「……どんな人なんだろう。」

気になってしまう。

光があんな優しい顔をする相手。

光が今でも想い続けている人。

「1度でも、会ってみたい。」

その気持ちは、少しずつ大きくなっていく。