振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


「おそろいだね。」

優しく笑うその顔に、また胸がどきっとした。

「じゃあ、それ貸して。」

「え?」

私は素直にストラップを渡す。

「光くん、それどうするの?」

「一緒に買ってくるから、澪ちゃんはここで待ってて。」

そう言って歩き出そうとする光くん。

「あっ!」

慌てて後ろを追いかける。

「だ、だめだよ、自分で買うよ!」

すると光くんは振り返って、少し困ったように笑った。

「いいの。今日は会ってくれた記念だから。」

「でも……。」

「俺がそうしたいの。」

その優しい笑顔に、何も言えなくなる。

結局私はその場で待つことしかできなかった。