振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


(手……。)

二年前と同じ温もり。

忘れたはずなのに。

身体はちゃんと覚えていた。

「嫌だった?」

不安そうな声。

私は慌てて首を振る。

「ううん!」

声が少し大きくなってしまう。

「あ……。」

恥ずかしくて顔が熱くなる。

「嫌じゃ、ない。」

小さくそう言うと、光くんは安心したように微笑んだ。

「よかった。」


少し照れたように笑って続ける。

「今日はこのままずっと離さないかも。」

「……っ!」

反則だ。

そんなこと言われたら。