耳に残る声。 やさしい呼吸。 少し笑ったときの、あの低い響き。 全部が、まだ胸の中に残っている。 「……会えるだけで嬉しい、か」 小さくつぶやく。 そんなふうに言ってくれる人が、また私の前に現れるなんて思わなかった。 二年前、止まってしまった時間。 その続きを、今度こそ本当に歩き出せるのかもしれない。 日曜日。 光くんとの約束。 それはきっと、ただの外出なんかじゃない。 止まっていた恋が、もう一歩前へ進むための、やさしい約束だった。