翌朝。 目が覚めて、一番最初に手を伸ばしたのは目覚まし時計じゃなかった。 枕元に置いたスマホ。 「……。」 画面を開く。 昨日のLINEが、まだそこに残っている。 『澪ちゃん、おやすみ』 『おやすみ、光くん』 その文字を見た瞬間、自然と頬がゆるんだ。 (夢じゃ……なかった。) 昨日、本当に光くんと話したんだ。 二年間止まっていた時間が、ほんの少しだけ動き始めた気がする。 スマホを胸に抱えたまま、私はしばらく天井を見つめていた。