振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


しまった。

嫌だったかな。

離そうかと思った、その瞬間。

澪ちゃんは手を振りほどかなかった。

(……よかった)

心の底から安心した。

「澪ちゃん、手も変わってないね」

思ったことが、そのまま口からこぼれる。

昔と同じ。

小さくて、守りたくなる手。

何度繋いだか分からないくらい繋いできた、この手。

二年間、ずっと触れられなかった。


たったそれだけなのに。

こんなに嬉しいなんて。