振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。


(情けないな、俺)

昔ならもっと自然に話せていたのに。

「ありがとう。話す時間くれて」

ようやく出た言葉は、それだけだった。

本当は違う。

(会いたかった。)

(ずっと忘れられなかった。)

(なんで別れたのか知りたかった。)

そんな言葉ばかりが頭の中を巡っていた。

でも今、それを全部ぶつけたら。

きっと澪ちゃんを困らせる。

だから我慢した。

すると。

「……私も、です」