それなのに、この場所だけは時間がゆっくり流れているみたいだった。 手から伝わる温もりが、どうしようもなく優しい。 だめなのに。 私たちは、もう別れているのに。 離れていた二年間が、少しずつ溶けていくようで。 怖いはずなのに。 離したくないと思ってしまう。 (このまま、時間が止まればいいのに) そんな願いを、胸の奥でそっと抱きしめた。