語部与太郎の創作怖い話【完】

昔、男が山の神社で参拝を終えて下山中、濃い霧に包まれました。
困っていると老人の声をかけられ、案内すると前を歩き始めます。
すると、後ろから神社の鈴が鳴り響きました。
誰もいないはずなのに――。
気味悪く思った瞬間、霧が晴れます。
男が立っていたのは崖の先端でした。
前を歩いていた老人の姿はどこにもありません。
男は気づきます。
老人は幻で、神社の鈴は自分を助けてくれていたのだと。