久我くんの過保護が止まらない!


そんなことを考えながら肉団子を一つ追加していると、背後でドアが開く音がした。

「はよ。」

振り返る。

黒髪の男子が欠伸を噛み殺しながらキッチンへ入ってきた。

制服のシャツだけ着た状態。

まだネクタイは締めていない。

「おはよう、湊」

ニコッと笑いかける。

黒髪の男子――こと、私の義理の弟である久我湊は、

眠そうに軽く頷くと冷蔵庫から麦茶を取り出した。

コップに注ぎ、一気に飲み干す。

―――戸籍上はれっきとした弟だと言うのに名字が違うのはどうしてかというと、

学校で同じ苗字が二人いると普通に面倒だからだ。

同じクラスの子たちはなんとなくの事情を知っているが、

あまり広めるような話でもないため、大多数の人の中では私と湊は他人ということになっている。

............しっかし、朝から相変わらずの無愛想だ。

けれど陽菜にはわかる。

機嫌は悪くない。

むしろ結構いいほうだ。

「今日は肉団子だよ~」

「見ればわかるて」

「好きでしょ?」

「好きやけど」

「ほら!」

どこか得意げな顔をすると、湊は少しだけ呆れたような目を向けた。