久我くんの過保護が止まらない!

対する湊はというと、

「別に勝っても負けてもええんやけど」

などと言いながらも、どこか余裕そうな顔をしている。

「言ったな〜?」

陽菜がじろりと睨む。

「あとで後悔しても知らないから!」

「それはこっちの台詞やし」

勝負開始。

陽菜は慎重にポイを水面へ近づけた。

「よし……ゆっくり……ゆっくり……」

狙うは端の方を泳いでいる小さな金魚。

あと少し。

あと少しで――!

ぴしゃっ

「あ。」

開始十秒で紙が破れた。

「…………」

「…………」

屋台のおじさんが気まずそうに視線を逸らす。