久我くんの過保護が止まらない!

鳥居をくぐった瞬間、祭りの空気が二人を包み込んだ。

屋台から漂うソースの香り。

遠くで鳴る祭囃子。

提灯の明かりに照らされた参道は、人で溢れ返っている。

「すご……!」

陽菜が目を輝かせた。

「去年もこんなに人いたっけ?」

「もっと少なかった気ぃするわ」

「やっぱり?」

きょろきょろと辺りを見回す陽菜を見て、湊は少しだけ笑う。

陽菜は本当に分かりやすい。

楽しそうなことがあると、すぐ顔に出る。

「湊!」

「ん?」

「あれ見て!」

指差した先には、りんご飴の屋台。

真っ赤な飴が提灯の光を受けてきらきら輝いている。